わかることだけわかる

気づけば5ヶ月弱(!)記事を書いていませんでした。 

最近ずっと鬱々としていた原因にいくつかは心当たりがあるものの一向に改善が見られないので、もしかしたら言語化・文章化を怠っていたからかもなあと思い、久しぶりに書いてみようと思います。

やはり今回も「自分の気分を良くするため ※但し効果があるかはわからない」というわたしのためでしかない動機ですが、もしよければお付き合いください。
わたしのもの
毎回と言っていいほど書いていますが、わたしは自分が感じた「怒り」を台本にしていて、それが原動力であったり目的であったり目論みであったり、するわけです。

自分が感じた「怒り」は主観的なもので、ある程度わかることのできる、わたしのものです。
あなたのもの
わたしがあなたへ「怒り」を向けている時、大体の場合あなたもわたしへ「怒り」を向けています(たまに「申し訳なさ」「しおらしさ」を向けている時もあるし、ごくたまに「そんなことより〇〇したい」を向けている時もありますが、大体、だいたいです)。

そのあなたがわたしに向けている「怒り」はあなたの主観的なもので、間違いなくあなたのものです。そしてわたしにはあまりわかることができません。
わたしのもの?
たとえば、あなたへの「怒り」を原動力やその他いろいろにして、わたしが作品を作ったとします。

  • わたしと同じ「怒り」を持った人と、おそらくあなたと同じ「怒り」を持った人の会話劇。
  • できる限り自然な会話で、片方に寄りすぎないよう、ご都合にならないようにしよう。

わたしは、わたしのあなたへの「怒り」について考え、そしてそれを言葉にします。
その言葉はもしかしたら過去のわたしがあなたに伝えたものかもしれないし、伝えられなかったものかもしれないし、その時には言語化さえままならなかった、生まれていなかった言葉かもしれません。
そして次に、あなたのわたしへの「怒り」について考え、そしてこれも言葉にします。
この言葉ももしかしたら過去のあなたがわたしに伝えたものかもしれないし(中略)生まれていなかった言葉かもしれません。

キーボードを叩くのを止めて画面を見ると、会話が表示されています。
読みます。そしてこう思います。

  • あ〜こいつ(A)ムカつくわ〜。
  • ほらあの子(B)傷ついてるじゃん!可哀想!
  • あれでもこいつ(A…おそらくあなたと同じ「怒り」を持った人)、正しくね?
  • てかお前(B…わたしと同じ「怒り」を持った人)、それは言っちゃダメだろ!
  • 待って〜この子(A…あなた?)の気持ち、わかる〜〜!
  • てかこいつ(B…わたし?)、嫌な奴じゃん!

長いので要約すると、

あなたがわたしに向けてた「怒り」、今ならわかる〜〜〜!!!! 

です。

そう、わかっちゃうんです。
わかっちゃうような気に、なっちゃうんです。

だれのもの?
かといって、自分の「怒り」が綺麗さっぱりなくなっちゃうことなんてないんですけどね。
あの時わからなかったのは本当だし、怒ったのは本当だし、ついた傷も別になくならないし。
でも、あの時わからなかったあなたのことや、あなたの怒りや、あなたについた傷のことが、少しでもわかったような気には、確かになってしまって。

それがわたしは最近、嫌です。
とても、とてもとても、嫌なんです。

大声で言います、すげえ嫌です!!!!!!


  • だって、まずこれわたしが書いた文だから100%あなたの気持ちかどうかわかんないし。ていうか、多分違うし。そして、絶対にあなたではないし。
  • あと、「おそらく」だよ、「おそらくあなたと同じ『怒り』を持った人」だよ。そもそもあなたの「怒り」が完璧に理解できてたら、わたしはあなたに怒らないよ。
  • 最後に、わたしの「怒り」はわたしのものだよ。その代わり、あなたの「怒り」はあなたのものだよ。わかった気にならないでほしいし、わかった気になりたくないよ。

またまた長いので要約すると、

勝手に台本書いて勝手にあなたのことわかった気になっちゃう自分、きも〜〜〜!!!!!

です。

わたしのもの!
さっきも書きましたが、Wordに表示されている言葉たちは「伝えられなかったかもしれない」「その時には言語化さえままならなかった、生まれていなかった言葉かもしれない」んです。
もし伝えてたらとか生まれてたらとか考えたところで所詮「かもしれない」レベルで、第一伝えても生まれてもない。当たり前ですが、そこに存在するのはすべてただのわたしが書いた文章です。

自分で書いてそれを読んであなたのことがわかるなら苦労しないのに、でも、なんだかわかった気になっちゃって、しかも、なんだか満足した気になっちゃうなんて、どこまで傲慢なんだろう。

わかった気になっちゃうことが嫌になったのはごく最近で、
なんならわかった気になっちゃうことを自覚したのもごく最近で、
それに気づいて自身の傲慢さにドン引きして以来、
Wordを開けません。
(ここまで書いてやっと原因がわかりました。)
だから、ずっと鬱々としています。
(そうだったみたいです。)

ただ、
鬱々としたままではいられないんです。
最後に

お芝居をやります。

そうなんです。だからです。
このお芝居はわたしが書いたものです。
このお芝居通してわたしは誰かを(あなたを)絶対にわかった気にならないです。
だってわからないので!
でも、わからねえ〜!って諦めて書いたわけではなくって。
「わかった気になること=誠実であること」と処理しないで、書きました。

わからないことにやっと気づいて、それと戦って、書いたものです。
だから安心して観に来てほしいです。

よーし!言えた!
これを言うために5ヶ月ぶりにブログを書きました。
そして鬱を吹き飛ばしWordを立ち上げるために!
多分!

今回も例に漏れず長文でした。
読んでくださった方、ありがとうございました。

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「世界平和とか語る前にやらなきゃいけないこと、あるでしょ」

早稲田祭2018どらま館企画参加公演
劇団てあとろ50’
『頼むから黙ってて』
〇作・演出〇
野花紅葉*
〇出演〇
奥泉(露と枕)
渋木耀介
飛山弘介*
山田禁煙*
*劇団てあとろ50’ 所属
◯公演日時◯
11/3(土)15:00〜
11/4(日)16:15〜  
〇料金〇
入場無料(フリーカンパ制)
〇場所〇
早稲田小劇場どらま館
〇予約〇
不要(各回開演30分前より開場予定)
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